北東北(青森、岩手、秋田)の梅雨明けは平年より1週間早い、7/22になりました。
いよいよ本格的な暑い夏を迎え、青森県と秋田県の県境に位置する十和田湖高原「田代平農場」では、夏どり大根の収穫が始まっています。

今年初の夏どり大根の収穫は、大根の葉だけを収穫する「葉大根」の収穫から始まりました(7/20-21)
当園の野菜スープの原材料の一つに使われるのが「大根の葉」です。

緑黄色野菜の「大根の葉」は調理に使わず捨てられがちですが、白い根の可食部分(大根)よりもさらに高い栄養価を誇る食材です。
大根の葉には、根の部分に多い栄養素以外にも、様々なビタミンやミネラルが含まれ、特にβ-カロテン、ビタミンEやK、カルシウム、鉄分などのミネラルが豊富です。

まだ、梅雨明け前。今日もぐずついた空で、湿気が多く、ムシムシした状態。
朝早くからの収穫ですが、十和田湖外輪山にはガスがかかり、今にも雨が降りそうな気配でした。

大根の葉だけを収穫するためだけの品種を使っています。
ですから、大根の葉は大きく成長しても可食部の大根は肥大化しません。
なぜ、普通の大根を作付けしないのかと言うと、葉大根は発芽~収穫までが普通の大根より早く、大量に作付けする場合に有利だからです。

大根と大根の葉を切り落としたら、次に葉を束ねてゆきます。


その後、農場から野菜スープ製造工場の近くにある大型ハウスに大根の葉を移動させ、丁寧にハウス掛けして天日干ししてゆきます。

収穫2日分で大型ハウス1棟分使用します。

当園では他では買えない「大根の葉」を十分な面積を作付けし収穫、ハウス乾燥させて、1年分を確保しています。

また、7月27-28日は、葉と大根も収穫する「夏どり大根」の収穫も始まりました。
こちらは、大根掘り取り機で、収穫してゆきます。1日で収穫~葉のハウス干し~大根洗いまで行います。
大根掘り取り機の導入で、手作業による大根掘りの労力が削減されています。

梅雨時期の長引いた雨で日照不足が懸念されていましたが、若干小ぶりながら、軟腐病などの病気にもかからず、収穫されました。

掘り終えた後は、葉と大根を切り離し、葉を荒縄でまとめてゆきます。

その後、収穫した大根はフレコンバックに詰めて、大型トラックに詰め込んでゆきます。

その後、ハウスで大根の葉をハウス干しした後に野菜スープ製造工場に戻り、収穫した大根を洗浄してゆきます。

2日間で2トンくらいの収量でした。大根は小ぶりで虫による食害もありましたが、夏に多く大根を腐らせてしまう土壌細菌の病気「軟腐病」も少なく、ホッとしています。

8月~9月上旬まで「葉大根」や「夏どり大根」の収穫が週1ペースで続けられてゆきます。
夏どり大根は秋どり大根に比べ、辛みが強いのが特徴です。その時に採れた原材料(大根)で野菜スープを作りますので、原材料によって野菜スープの味も変わります。