水田の中干しを開始して、約5日後に溝切りを実施しました。

溝切りとは、田んぼに下の写真のような「溝切り機」など農機具を使い、田んぼに溝を切り、排水口につなげておく作業です。
溝を切っておくと、排水がスムーズになり、中干しでしっかりと田んぼを乾かす事が出来ます。
また、土中の有害ガスを抜いたり、干ばつになった場合に、逆に溝に水を溜める事になり、効果が高い作業です。
当園の複数ある田んぼで一番排水が良くない田んぼに「溝切り」を毎年実施しています。

溝切り前の状態です。
6/21-22に実施した「水田の手取り除草」の時に比べると、だいぶ分けつも進み、丈も延びて成長しています。

8月末~9月初めには田んぼから完全落水させ、登熟を促進させ、田んぼを固くして稲刈りをしやすい状態にします。但し、台風や降雨の日が多いと田んぼが乾燥しない年もあります。
コンバインで稲刈りをするのなら、多少ぬかるんでいても平気ですが、当園のように「天日乾燥」する為にバインダーでの稲刈りはそうはいきません。
一度バインダーが動かなくなるまでぬかってしまい、大変な思いをした年があったので、そこからは毎年溝切りをするようになりました。それからは排水性が高まり、しっかりと土が固くなるようになりました。

溝切りをする農機具。この農機具で溝を作り、排水をよくさせます。

溝切り後の田んぼ。

特に排水が良くない田んぼの端は、2条毎に溝を入れます。それから数メートル毎に間隔を開けて溝を切り、縦の溝と横の溝を十字に繋げ、排水溝に向かう溝に直結させます。
こうする事で排水や水管理が容易になります。
溝に溜まっていた水が、排水の塩ビ管に流れてゆきます。


ぬかるむ田んぼで溝を切る作業は大変ですが、収穫時期の作業をスムーズに行うためには大切な作業です。

現在は、「中干し」期間。田んぼの水を抜いて、上の写真のように土にヒビが入るまで乾かす作業です。
土中に酸素を補給し、根の活力を高め、過剰な分けつを抑制する大切な期間です。
また、土を干して固くし、刈り取り時の作業性を高めます。