今年で13年目を迎える「秋田県特別栽培農産物」(特栽米)の「除草を兼ねた中耕作業」の様子をお伝えします。。

6月15日に梅雨入りした秋田県(北東北)。
今年は平年と同じで昨年より4日早い梅雨入りとなりました。(このブログを書いている時点で東北以外は全て梅雨明け・・・早過ぎる)

初日は天気に恵まれましたが、晴天だと田んぼからの照り返しが強く大変です。経験上、曇りや小雨の時が作業のベストの日だと個人的には思っています。
さて、この作業は田の中に生える雑草駆除と同時に丁寧に根ぎわをかき回し、根に新鮮な酸素補給と刺激を与え、根張りを促進させる作業で、しらかば農園の稲作には欠かせない作業です。

根のまわりをかき回すとヘドロ臭がしますが、土中でワラが発酵した有毒ガスを抜く作用があり、健全な稲の成長に繋がります。


雑草は、肥料成分を吸われるシズイやノビエ、オモダカなどです。
葉が矢じりのような雑草がオモダカで、根の辺りに小さな玉のような種(塊茎)を付けます。除草する場合は、これを丁寧に抜き取り、カゴやビニール袋などに入れて種が水田に残らないようにします。

膝まで水に浸かり、腰をかがめた姿勢で行うため、しらかば農園の重労働作業トップ3に入る過酷な作業です。
それに暑さも加わり、時々、腰を伸ばし少し休まないと作業が続きません。
腰痛と太ももの筋肉痛が2~3日は続き、特に階段の昇り降りは苦痛になるほどで、毎年作業をしている社員でさえ、体が慣れないです。

二日目、昨日よりは曇り空で作業はしやすくなりましたが、やっぱり筋肉痛が出ています。

1日目より作業スピードは落ちますが、根元に新鮮な空気を入れるよう、丁寧に根元をかき混ぜます。

2日間で田んぼ3枚の「除草・中耕作業」を無事に終了しました。

大規模な稲作では真似できない人手による「攪拌・中耕作業」で、田の中に入り、しっかりと稲の成長、分けつの様子を伺えます。
昨年は5月の低温で、この時期としては分けつが遅れましたが、今年は順調に分けつが進んでいます。

大変重労働な作業ですが、少しでも農薬を減らし、健全な稲の成長と安全で美味しいお米を作りたい社員の気持ちがあればこそ、頑張れます。
作業を終えると、やり終えた充実感とようやく終わった~との解放感で胸がいっぱいになります。ゴール後はあぜ道にへたり込みます。


新鮮な空気が送られて、稲が健康的に活き活きとして見えます。
7月の稲作作業は、梅雨明け後の夏の暑い盛りに田んぼの水を抜いて、土にヒビが入るまで乾かし、稲の成長を調節する(無効分けつの抑制)「中干し」を行います。