夏どり大根の収穫の様子をお伝えします。

当園の夏どり大根は、大根の葉だけを収穫する「葉大根」と「葉と原材料の大根」の両方を収穫する2種類があり、品種も違います。
7月下旬の葉大根の収穫から始まり、約一ヶ月間、週1~2のペースで夏どり大根を収穫してゆきます。
夏どり大根は、肉質は固めながら、大きく瑞々しい大根です。シャキシャキとした歯応えが楽しめる「大根サラダ」が美味しいです。

今年の7月はとにかく猛暑で雨が降らない「高温・少雨」でした。秋田県と青森県の県境に位置する十和田湖高原は夏でも冷涼な気候ですが、今年は違いました。連日の真夏日が続き、とにかく「暑さ」との戦いでした。

それでは、大根収穫日の1日をご紹介します。

早朝、皆で大根を掘り取りした後に、包丁で大根と大根の葉を切り分けてゆきます。

次に玉縄を使い、大根葉をひとまとめにして、大根は袋に詰めて2トン車や大型トラックに積み込みます。

通常は大根の葉を傷めないように丁寧に人手で大根を抜き取りますが、大根の葉を収穫しない日も1日あり、その時は大根掘り取り機を使い、労力軽減・・・やっぱり機械堀りは楽でした!(^^)!

大根収穫後、当園の野菜スープ製造工場近くのハウスに約40分ほどかけ運搬し、ハウスに大根の葉を干してゆきます。
この作業が丁度、午後2時過ぎ・・・ハウスはサウナ状態で、汗かきまくりです。
熱中症予防でコマメな水分補給を心掛けています。


次の大根の洗浄作業は、野菜スープ製造工場内で作業します。
大根洗い機に次々に大根を投入してゆき、大根を洗浄してゆきます。
この日収穫した大根は、お盆前の台風9号通過後に温度低下がおきて、急激に肥大化が進んだため、ずっしりと重く大きい大根でした。
良く見ると、害虫による食害もあり、大根の肌があまり綺麗ではないかな・・


洗浄が終わると、水切りしてから冷蔵庫に保管します。

冷蔵庫に収納する前に計量してゆきます。
この日1日で収穫された収量は約3トンほどでした。


大根収穫~ハウス干し菜作業~大根の洗浄~計量・冷蔵庫収納までが1日の作業です。

次にご紹介するのが乾燥した大根の葉の「取込み作業」です。
このハウスは、収穫から約3週間ほど経過し、綺麗に乾燥した状態で取込み適期となりました。
乾燥しているので、丁寧に大根の葉を取り込んでゆきます。


この後、当園近くの大湯温泉のお湯を利用した床暖房室で、「仕上げ乾燥」をします。
これで長期間保存が可能な「乾燥大根葉」が完成します。
大根の葉は売っていませんので、100%自前で原材料をストックしてゆきます。
黄金色の「野菜スープ」は、この乾燥した「大根葉」をじっくりと煮込み、染みでた色なのです。

今年は、昨年の夏どり大根大豊作に比べると、高温・少雨の影響や平年より軟腐病も一部圃場で見受けられ、収量は落ちました。
特に発芽して後の成長期に高温が続くと発生する「生理障害」(高温障害)もあり、いびつな形の大根もあったほど、今年の暑さは異常でした。
天候回復を祈り、9月中旬からの「秋どり大根」に期待しています。